A. S. Troelstra, H. Schwichtenberg; "Basic Proof Theory"
概略
書評
証明論の基礎的な内容から派生の分野の導入まで広範に述べられている。前半の5章まではさまざまな証明体系のの同値性や各証明体系の比較などの基本的な内容、また証明論の基本定理たるカット除去定理とその応用について述べられている。6章は自然演繹の正規化定理、7章で導出原理、8章で圏論的論理、9章で(非?)様相論理、線形論理、10章で算術の証明論、11章で直観主義二階命題論理の正規化などの発展的話題の基礎について書かれている。
5章までの内容を読んだら各自興味があるところを読み、参考文献などから先に進む、また全て読むことで証明論全体を鳥瞰することに向く本であろう。文章もとても平易で簡単であり、丁寧に書かれている。基本的なことはだいたい書いてあるが、発展する内容は基礎の基礎しかかかれていないため別個他の文献を読む必要がある。